非行相談における児童相談所の役割とは?
少年非行の現状としては、男の子に関しては、暴力や窃盗、薬物関連に加えて、わいせつ行為が目立ちます。一方、女の子は、精神的な問題やストレスからの逃避としての非行が増加しています。例えば、SNSを利用したいじめや軽犯罪が見られます。東京の東横、大阪のグリ下はそれをよく表しています。
「金八先生」や「GTO」、「今日から俺は」の時代の大人や社会権力の理不尽さへの反発といったものとは違い、不全感や無力感を紛らわすための刹那的な非行が多くなっています。深い部分では愛着の問題が大きいでしょう。
少年非行は、内容・性別によって異なる特徴を持ち、対策を講じる際にはそれぞれの特性を考慮する必要があります。
1. 相談・支援の窓口
まず、児童相談所は非行に関する相談を受け付ける重要な窓口です。「この子はどうしたらいいのか?」と感じたとき、気軽に相談できる場所です。専門のスタッフが、子どもやその家族の状況をしっかりと理解し、適切な支援を提案します。
2. 背景の調査と評価
次に、児童相談所は非行の背景にある要因を調査し、評価する役割も担っています。なぜ子どもが非行に走ってしまったのか、その原因を探ることは非常に重要です。心理的な要因や家庭環境、友人関係などを総合的に評価し、支援の方向性を定めます。
3. 専門家との連携
非行の問題は一人の力では解決が難しいことが多いです。そこで、児童相談所は心理士や社会福祉士、教育関係者、嘱託医、他の専門機関や団体などと連携し、チームで子どもを支援します。多角的な視点からのアプローチが、問題解決の鍵となります。
4. 教育・啓発活動
さらに、児童相談所は非行防止のための教育プログラムや啓発活動も行っています。地域の学校や家庭を対象に、子どもたちの健全な成長を支えるための知識やスキルを提供し、非行を未然に防ぐ取り組みをしています。性非行についても、性暴力治療プログラムを行っているところもあり、おこなっていないとしても紹介をしてくれたりします。子供の傷つきを適切な視点で見つめ直すトラウマインフォームドケアの視点でのアドバイスをしてくれたりもします。
5. 必要な保護措置
もし、子どもが危険な、手におえない状況にある場合には、一時的に保護する措置(一時保護所への預かり)を検討することもあります。子どもが安全に過ごせる環境を提供するために、迅速かつ適切な対応が求められます。犯罪や触法(法に触れる行為)、虞犯(犯罪の恐れ)で、警察が一旦対応したとしても、少年院や児童自立支援施設に送る内容ではないのではないかと判断される場合は、児童相談所に委ねます。
まとめ
児童相談所は、非行に関する相談に対して多角的な支援を行う重要な機関です。子どもたちがあん全に成長できるよう、さまざまな角度からのアプローチを行っています。もし、身近に非行の問題で悩んでいる方がいれば、ぜひ児童相談所に相談してみてください。あなたの一歩が、子どもにとって大きな変化をもたらすかもしれません。
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